認知症ケアは、認知症の方が安心して生活できるよう、状況に応じた医療・介護・生活支援を行なうことです。
厚生労働省では認知症ケアの基本を「尊厳の保持」とし、心のケアはもちろん、なじみのある人間関係・生活環境の重視、状態変化に対応した専門的ケア、本人の意思の代弁などを重視したケアを推奨しています。
思いに寄り添う「グループホーム」
認知症になると「何もかもわからなくなる」と思い込んでいるご家族も多いのですが、実はそうではなく、そのときどきの感情があり、変化にとまどい、不安や恐怖を感じていらっしゃいます。
グループホームの認知症ケアスタッフは、まずご本人の生きてきた歴史をしっかり把握し、そのうえで、できる限りご本人に「違和感」を与えないよう配慮しています。
ご本人が違和感を感じない接し方(話し方や態度等)から始まり、以心伝心的な非言語コミュニケーションができるようになるまで徐々に信頼関係を築いていきます。
その間、試行錯誤の連続ですが、必要に応じて自尊心を復旧し、自分の居場所として役割を感じていただけるよう思いに寄り添っていきます。
そのための知識や技術を兼ね備えた認知症ケアスタッフの願いはひとつ。
不安や恐怖から解放され、いつまでもお元気で「1日を楽しく過ごしていただけること」です。